こんにちはハッピーサトさんです。
今日はグループCカー、1991年のル・マン優勝車のマツダ787Bの紹介です^^!
787Bと言えばグリーンとオレンジの派手なカラーリングと、ロータリーエンジンの独特な甲高いサウンドが印象的。
写真や動画は鈴鹿サーキットや富士スピードウェイなどで撮影したものです^^
それでは見て行きましょう!
マツダ787B フロント
-14-edited-scaled.jpg?resize=1256%2C707&ssl=1)
マツダ787Bはナイジェル・ストラウドが開発したマシンで、1991年のル・マン24時間耐久レースの総合優勝マシンとして有名。
この787Bはトップスピード重視の前年マシン「787」をベースにしながら、コーナリングスピード改善にむけた車体全体的な改良が施されている。

当時まだ小学4年生くらい?の私
何の車かも知らずに787Bプラモをよく作っていました^^;
当時モータースポーツ界は日本勢が元気いっぱいで、F1ではホンダ、ル・マンではマツダが大活躍、日本企業のスポンサーも多かった。
特徴的なオレンジとグリーンのカラーリングはスポンサーのレナウン・チャージカラーだが、残念ながらレナウンは2020年に倒産してしまった。
-16-edited-2.jpg?resize=409%2C231&ssl=1)
ル・マン優勝時にドライブしていたのはジョニー・ハーバート、ベルトラン・ガショー、フォルカー・バイドラーの3名。
特にハーバート(ロータスやベネトンなど)と、ガショー(ジョーダンやラルースなど)はF1でも活躍しましたね^^
-6-edited-scaled.jpg?resize=1256%2C707&ssl=1)
787Bの履いていたホイールは「RAYS」製、メイド・イン・ジャパンのホイール。
ブレンボ製のカーボンブレーキを当時採用(レストア後のル・マンのデモラン時はスチールローターに交換)。
エキゾーストパイプは右側面からのみ出ていて、左側面にはエンジンオイルクーラーが配置されている。

マシンには日の丸のステッカー(がんばろう日本 NEVER GIVE UP! MAZDA)が貼られている。
これは東日本大震災後、2011年6月11日に優勝20周年としてル・マンでデモランを行う際に追加で付けたもの。
この日のために本社の広島工場でレストアされフランスのル・マンまで運ばれてきた787Bを、ジョニー・ハーバートが全開でデモランした。
↓その時の様子はコチラ↓
1991年に総合1位でチェッカーを受けたハーバートは、レース後に脱水症状で倒れてしまい表彰台に立てなかった。
元々は最終スティントはガショーが担当する予定になっていたが、ハーバートが3スティントを連続で走行し疲労が蓄積したためだった。
この2011年のデモランでハーバートはコースを2周しピットに戻ると、あの時と同じように「脱水症状で倒れる」というパフォーマンスで笑わせてくれたが、20年越しで念願の表彰台に立ち観客を感動させた。
ちなみにレースから離れ少々サイズアップしていたハーバート、なんとレーシングスーツを着るために絶食ダイエットをして臨んだという・・・
いつまでも精神はレーサーですね^^!
-16-edited-scaled.jpg?resize=1256%2C707&ssl=1)
ポルシェ製ギアボックスで、Hパターン5速マニュアル。
マツダ787B リア

イグニッション・システムはまるで健康診断の心電図検査のよう^^;
エンジンは4ローター自然吸気エンジン「R26B」で、こちらも前年からさらにレスポンス改善が施され低~中回転域でのトルクが向上、連続可変吸気機構が採用された。
写真ではダクトで覆われているが、伸び縮する吸気トランペット(伸縮長17.5cm)が4本収まっている。
この世のものと思えないような美しいサウンドで、700馬力、最高回転数9,000rpm。
1991年のル・マンで日本メーカー初の総合優勝を果たしたが、レシプロエンジン以外・ロータリーエンジン車としても初の総合優勝という歴史的快挙だった。
2011年のレストア時にはモノコック部分以外の大部分がバラされオーバーホールなど入念にチェックが行われた。
サスペンションなどは塗装をはがしクラックチェック(ひびなどの疲労チェック)の完了後に再び塗装がされた。

実戦に投入されることはなかったが1992年用に787Bにアクティブ・サスペンションを搭載したテスト(787C計画)も行われていた。
アクティブサスのテストの際、スプリング後方のミッションケース上に制御デバイスが搭載されていた。
ただ、1992年のマツダのモータースポーツ活動縮小方針に伴い787C開発も打ち切りになってしまった。
-17-edited.jpg?resize=1256%2C707&ssl=1)
デモランに向かう後ろ姿、赤く灯るテールランプが素敵。
-edited-scaled.jpg?resize=1256%2C785&ssl=1)
ガルウィングドアが開きエンジンカウルも外され、素っ裸お手上げ状態で待機する787B。
マツダ787B 全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(JSPC)仕様
コチラはル・マンで優勝した787Bと同じマシンだが、JSPC参戦仕様でオレンジとグリーンが反転している。

ル・マン仕様と違いヘッドライトが付いていない。

真正面すこし上方から。

斜め前から。
-3-edited-scaled.jpg?resize=1256%2C707&ssl=1)
真横から。
奥に見えるのは1992年のマツダMX-R01と、アメリカ耐久レースIMSA参戦の2016年のショーカー。

搭載エンジンはこちらもマツダ製4ローター、700馬力、9,000rpm。
マツダ787B ギャラリー(ル・マン仕様とJSPC仕様)
左がル・マン仕様55号車で、右がJSPC仕様202号車。
-13-edited-1024x576.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)

-15-edited-1024x576.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)

-16-edited-1024x576.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)
-3-edited-1024x576.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)
-17-edited-1024x576.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)

マツダ787B デモラン動画
2016年鈴鹿サウンドオブエンジンにて撮影したル・マン優勝車デモランの様子。
独特なエンジンの高音、ヘッドライトを点けて走る姿にうっとりでした☆
さいごに
今回は1991年のル・マン24時間耐久レースで日本初の総合優勝を果たしたマツダ787Bでした。
近年はコロナの影響でレースやデモランイベントなどの開催が見送られるなどして実車を見る機会も減ってしまっています。
状況が落ち着いてレジェンドマシンが走る様子を直接また見てみたいですね><!
それではまた^^!